中古マンションを購入するときに先に知っておきたいことの一つとして「修繕積立金」があります。
修繕積立費については下の記事に詳しく書いています。あわせて読んでみてください▼
【関連】修繕積立金とは?一体何に使われているのか?「修繕積立金」2種類の積立て方
修繕積立金が思っていたよりも安い場合は要注意です。中古マンション購入後に修繕積立金が変更されたという例から先に知っておくべきことをご紹介します。
中古マンション購入後に修繕積立費用が改訂された例
とある中古マンションを購入例から修繕積立金の改訂を見ていきましょう。
中古マンションを購入した時、修繕積立金は以下の通りでした。
- 2008年の修繕積立金:80円/㎡(90㎡、7,200円)
2008年に90㎡の中古マンションを買われた方は、1㎡あたり80円の修繕積立金でした。合計すると7,200円を月々支払っていました。
しかし状況は一変します。2015年度に改訂されました。
- 2015年の修繕積立金:150円/㎡(90㎡、13,500円)
2015年に修繕積立金が改訂。これまで80円だったのが150円とほぼ倍の金額になってしまいました。当然、月々支払う額も1万3500円と大幅アップです。
そして2026年には以下のように改訂されることも発表されています。
- 2026年の修繕積立金:270円/㎡(90㎡、24,300円)
毎月2万4300円も支払っていくことになるとは、購入時に夢にも思わなかったと思います。こういう事例が中古マンションには存在するのです。
ではなぜこのように修繕積立金の改訂が行われているのかについて事情や理由を見ていきましょう。
修繕積立金が改訂される事情やその理由
修繕積立金が改訂されることになったのは、その後将来的に修繕積立金が不足することがわかったからです。
中古マンション購入者は、このタイミングで中古マンションを購入し引っ越してきました。これまでそのマンションで生活してきたわけではないにも拘わらず、負担増になってしまいます。
なぜ購入時に修繕積立金が安かったのでしょうか。それは分譲業者が修繕積立費を安く設定して、中古マンションを購入しやすくしているのです。
算定の基準が修繕積立金算出システムで決められているので、少ない額になってしまうのです。しかし、現実に直面すると、途中から不足していることに気が付くのです。
修繕工事費が高額になる例
建物の形状や規模、立地、共用施設によっても修繕工事費が変わってきます。
例えば超高層マンションだと、外壁修繕には仮設足場やゴンドラなどの特別に設置させる費用が発生し、長引けば長引くほどより高くなっていく傾向があるのです。
ラウンジ、ゲストルーム、温泉、プールなどの共用施設があればその分より高くなっていくことを覚えておきましょう。
そうなってくると一度だけでなく二度三度と修繕積立基金が改訂されているのが現状です。共用施設が複数あるから嬉しいと思って購入したものの思わぬ負担増になりかねません。
まとめ
中古マンション購入後に修繕積立金が変更されたという例から知っておくべきことをご紹介しました。
修繕積立金が安いから喜んでいたら、現実はこうだったという例です。
安いということは長期的に考えられているのか、疑って考える必要があります。購入前にわかっていることでマンションをより比較したり、購入を控えたりもできます。
購入してから知ったでは遅いですからね。注意しましょう。