不動産会社は利益を得る必要があるため、巧妙な手口で物件を売り込もうとします。(※全ての不動産会社がそうというわけではありません)
お客さんに買ってもらおうという気にさせるテクニックというのがあり、その中の一つに「回し物件(当て物件)」というのがあります。
これは物件を案内する方法として使われる比較テクニックで、大きく2つのパターンがあります。
今回は不動産業者が使う手口「回し物件」についてご紹介します。
不動産会社は売りたい物件を先に決めている
全ての不動産会社がそうというわけではありませんが、先に買ってもらいたい物件を決めていて、それを良いと思わせる流れに持っていくパターンをよく使っています。
このパターンになると、お客さんはその物件が良さそうに見えるのです。
お客さんから問い合わせがあると、その物件だけ案内して終わるということはまずありません。必ず希望物件を聞いて、それに近い条件の物件を3件ほど紹介してくれます。
その3件は先に決めていた物件を買ってもらおうとするための手順を先に決めているのです。つまり買ってもらいたい物件を引き立てるための仕組みがあるのです。
よくあるのが魅力ない物件や高い物件を見せておいて、最後に買ってほしい物件を見せるとこの物件が良いと思えてくるというセールストークがあります。具体的に見ていきましょう。
回し物件のパターン
回し物件には大きく2つのパターンがあります。一つは魅力のない物件からの流れ、もう一つは割高な物件からの流れです。
回し物件のパターン1:魅力のない物件
まずある程度の予算を聞いて、あまりよくない物件を見せられます。すると買主はこれは嫌だと当然思います。
次にもう一つそれほど魅力のない物件を見せます。これも予算の範囲内で探した物件だとか、「この予算だとこのような物件になる」というトークが続きます。
そうなると買主は2度続けて魅力のない物件を見せられると、この予算だとこれしかないという気になってしまいます。
そういう流れになった時に、最後に見せる物件がいかにも良さそうに見えるのです。これが不動産会社が買わせたい物件です。
回し物件のパターン2:割高な物件
次は希望間取りや立地条件を聞いて、この場所だとこのぐらいの価格になるというパターンです。
「このあたりだと6,000万円が多いです」という物件を見て、次に見た物件も5,800万円という物件を見せられると、このあたりは6,000万円前後が相場なのだなという気に買主はなります。
そういう風に思わせておいて最後に4,800万円の物件を見せられると、買主は「おっ安い!」となり、この物件が魅力的に見えてしまうのです。
しかも「このような物件はこの先もう出ない」と言われると、今も申し込まないといけないような気になってしまうというパターンです。これは私も何度か体験したことがあります。
まとめ
不動産業者のセールストークは、そういうものだということを知っておくと、「このパターンできたな」とか「これを買わせたいのだな」と冷静に見ることができますよ。
必ず今すぐ申し込まないこと、誰かと相談するということにして一度冷静になるようにしましょう。本当に希望する物件かを考え直す時間が必要です。
また、割高な物件はすぐにわかります。先に高い物件を紹介された時は「回し物件」の可能性があるので要注意。
買主の気が変わらないように押しが入ってきます。例えば「明日にはこの物件は無くなっているかもしれません」など。こういう営業マンのテクニックがあることを知っておきましょう。