今のマンションは一部の畳を除き、フローリングが採用されています。
その理由はダニやほこりを取りやすいのとおしゃれに見えるというメリットがあるからです。
しかし、フローリングは物を下に落とした時に大きく響くのが特徴。下の階の住人に響くことからトラブルに発展しやすいデメリットがあります。
フローリングの騒音で困っている場合、どうしたら良いのか?
また、マンション選びの段階で「床の遮音等級」について知っておくと、購入してから困らないですむので、その注意点も紹介します。
上の階のフローリング床がうるさくて困っている場合
自分の部屋もフローリングなら、当然上の階の人もフローリングです。
フローリングは物が響きやすいので、あまり意識していない人は、下の階の住人に迷惑をかけている可能性があります。
もし上の階の住人の床がうるさくて困っている場合は、いきなり上の住人に言いに行くのはやめましょう。これは一番トラブルになります。
その理由は今後ずっと上の階の住人と共に暮らしていくからです。直接言いに行ってしまうと、今後出会うたびに気まずくなったり、恨まれたりするのでやめておきましょう。
ではどうすれば良いのか?
それは管理組合に相談するのが一番良い方法だと思います。
参考:マンションで起こる様々な問題点と管理組合や理事会、総会について。
「フローリングの騒音については、自分だけでなく多くの住人が困っている」場合があります。
もし複数いればマンション全体が公表することで、お互いが解決していくことができます。具体的にこれだけの住人が上階の床の騒音に困っているという統計を出すことで全体的に解決していくように促すようにしましょう。
お互いが気がつき、騒音が出る箇所だけカーペットやじゅうたんを敷くことで解決していくことが望ましいです。
私は子供がいるのでコルクマットを購入し全面に敷くことで防音効果を高めました。幼児がいる家庭にはこれがおすすめです。
マンション購入前に床の遮音等級について知っておこう
マンション購入前に騒音への対策をしているマンションを選ぶことが重要。一番わかりやすいのが「床の遮音等級」です。
床の遮音等級
床には遮音性能を数値化している「遮音等級」というのがあります。これが表示されているので、購入前に確認するようにしましょう。
床の遮音性能はL-40, L-50というように表示されることから「L値」という場合もあります。
数値が低いほど遮音性が高く、音も静かになります。
人の足音や飛び跳ねる音などは重量衝撃音(LH)、物を落としたり、椅子をひきずる音などは軽量床衝撃音(LL)とに分けられています。
生活感じる音 | 物の落下音、椅子の移動音 | 飛び跳ね、歩行 | |
L-60 | スリッパの歩行音が聞こえる | 結構聞こえる | よく聞こえる |
L-55 | 椅子を引きずる音がうるさい | 気になる | 聞こえる |
L-50 | 椅子を引きずる音が聞こえる | 聞こえる | 小さく聞こえる |
L-45 | スプーンの落下音は聞こえる | 小さく聞こえる | 聞こえるが意識するほどではない |
L-40 | 気配は感じるが気にならない | ほとんど聞こえない | かすかに聞こえるが、遠くから聞こえる |
このL値は、JISに基づく方法で測定したデータからの推定地です。あくまで目安であり、保証値ではないことを知っておきましょう。
理想はL-45、L-40だと優秀。L-60だと生活する上で問題があるので選ばないようにしましょう。
因みに続きとなるL-65〜L80もありますが、問題外なので載せていません。
これらの騒音は床のスラブ(コンクリート)の厚さが関係しています。
それについては「重量床衝撃音と軽量床衝撃音の特徴とスラブの厚さ」でも書きました。
また「マンション二重床・二重天井のメリットとデメリット」でも紹介したように、二重床と二重天井を採用しているマンションの方が当然L値が低くなります(二重床の性能はLL40~50、LH45〜55)。