マンションの購入費用(住宅ローンの返済)以外に、毎月必ず支払う必要があるのが①管理費&共益費、②修繕積立金です。
今回はその中の①管理費と共益費についてまとめてみました。
管理費と共益費の意味や違いや、管理費が一体何に使われているのか?についてご紹介します。
管理費と共益費はほぼ同じ意味で使われる
共益費とは、住人の共益部分の維持管理する為に使う費用のことです。例えば玄関や廊下の掃除や階段の電灯などの交換など。
それに対し管理費とは、マンションを管理するために必要な費用のこと。例えばエレベーターの保守管理費など。
共益費と管理費はそのマンションなどによって言い方の違いはありますが、大きな差ははありません。(以下まとめて「管理費」と書きます)
- 共益費=管理費
マンションの中で自分の部屋以外が対象となるので、費用が毎月別にかかります。マンションの住人全体で共用部分を管理する為の費用になります。
管理費は何につかわれているの?
区分所有者(住人)は、マンションの敷地や共用部分の管理が必要になります。その為、管理費と修繕積立費を管理組合に納入する必要があります。
短期的な(毎日の)メンテナンスに使うのが「管理費」です。管理費の金額は、所有者の共用持分によって算出されます。
月々に必要な管理費ですが、一体何に使われているかまとめてみました。
- 管理員人件費:委託業務費
- 共用設備の保守維持費、運転費、光熱費
- 経常的な補修費
- 防犯カメラの設置や維持、警備システムなどのセキュリティ
- 管理組合の運営に必要な費用など
- 備品費、通信費、事務費
- 共用部分の火災保険料、損害保険料
- 清掃費、消毒費、ごみ処理費=委託業務費
- 移住者間のコミュニティ形成に必要な経費
マンションは日々の手入れが必要です。廊下や入口(エントランス)、ロビー、廊下などの住人が使用する共用部分の保守や運営に管理費として使われます。
マンション内の日々の掃除や備品交換などの身近なものから、光熱費、セキュリティ、ごみ処理費、消毒、受付、事務、エレベーター点検などを行うためには管理人が必要です。
その管理人は最近では管理会社に委託しているケースが多いので、委託業務費を管理費の中から支払っています。防犯カメラの設置や警備システムの導入や維持なども含まれます。
共用部分の維持費や運転費にも使われています。例えば、マンションにキッズルームや特別ルームなどのそのマンションへの売りにしている部分は、結果的に管理費で支払うことになります。
マンションの共用施設は色々あります。一般的な共用施設をまとめてみました。
マンション共用施設一例
- キッズルーム:子育て世代には人気だが、幼児期をすぎると使わなくなる
- パーティルーム:友達が来たときは使えるが、使う人と使わない人がいる
- ゲストルーム:来客用宿泊施設。来客時は助かるが、使用頻度が少ない
- ガーデン・公園:メンテナンス、維持費にお金がかかる。第三者が使える場合は防犯上も気になる
- 会議室
- 自習室
- ライブラリー
- ゴミステーション:管理費はかかるが24時間ゴミを出せるのはマンションのメリットの一つ
- ロビー:マンションの入り口にロビーがあるだけで高級感に違いが出てくる。訪問者との面談スペースとして使える
この他、バーベキュールームやドッグランのスペース、シアタールーム、カラオケルーム、コンビニ、温泉まであるマンションもありました。
このような特徴のあるマンションには便利な反面、他のマンションよりも管理費が高くなる傾向があります。
ただし、総戸数100~300戸の巨大マンションの場合は全体で負担するメリットから、管理費が少額でおさえられる場合もありますが、300戸以上のタワーマンションなどは共益費を充実させていることが多いので、一戸あたりの管理費が高くなる傾向があるようです。
火災保険は個人で支払うものですが、マンション共有部分が火事になった時のために、共用部分限定の火災保険料や損害保険料なども支払っています。
最近では、豪華な共用施設は減少傾向にあります。購入前には目玉だったのが維持費が高くて、話し合いで使わなくなったということが増えているからです。
管理費の金額、平均値について
国土交通省平成25年度、マンション総合調査報告書によりますと、関東が一番管理費が高くなっています。
管理費は安い所では2,500円以下から高い所では50,000円以上というマンションもありました。平均的に1万円前後になっています。
都道府県別の管理費平均値
- 北海道:9,890円
- 東北:10,158円
- 関東:12,096円
- 北陸・中部:10,553円
- 近畿:9,679円
- 中国・四国:9,386円
- 九州・沖縄:8,923円
- 東京圏:12,125円
- 名古屋圏:10,494円
- 京阪神圏:9,663円
委託業務などの人件費なども関係しているので、東京圏、関東がより多くなっています。
新築マンションの管理費については、モデルルームで教えてもらえます。毎月支払うものなので、事前に確認しましょう。
スーモなどでは物件概要欄にも金額は最低額と最高額が記載されていることもあるのでチェックしましょう。住戸の専有面積で金額が変わってきます。