様々な理由があり購入したマンションを売却する事態が起こります。
マンション売却をホームページで調べていると、よく目に留まるのが「不動産売却の為の仲介手数料を無料、または半額にする」という会社です。
仲介手数料は「物件価格の3.24%+6万4,800円+消費税」がかかり、かなり高額。
「無料」が目につくと、この仲介会社の方がお得だと思いがちですが、実は結果的にはそうならない理由があります。
今回はマンション売却の時の「仲介手数料無料」に飛びつくと、結果的に損をするという意味を紹介します。
仲介手数料を無料にする本来の意味とは?
マンションを売る側としては、仲介手数料を支払わずに買主を探してもらえることになると、一見お得に感じるかもしれません。
しかし客観的に考えてみると「おかしい」ということがわかります。
「手数料無料」または「手数料半額」は、仲介会社にとっては利益がないので、何のメリットもありません。
これだと経営として成り立たないからです。
儲けのない商売をするということはありえないので「この場合はどうなるのか?」を考えると自ずと答えが見えてきます。
買主側に支払ってもらう
仲介会社は2通りの方法で手数料(利益)を取っています。
- マンション売却者から仲介手数料を取る
- マンション購入者から仲介手数料を取る
マンション売却時に仲介手数料を無料あるいは半額にする会社は、売り手の手数料を無料にする代わりに、中古マンションの買い手の方からその手数料を取るという方式をとっているのです。
そしてこの場合、仲介会社が利益を得る為には「マンションの買主を自社で探し売却手続きをする」必要が出てきます。
仲介手数料無料にすると逆に損をする理由
よく中古マンションを探していて気がつくのは、どの仲介会社のホームページを見ても同じ中古マンションが出てくることがあります。
この方式だと、仲介手数料を支払うことで、大手仲介会社のホームページなどに掲載されます。
しかし、仲介手数料を無料で請け負うことになった会社は、自分たちで必ず利益を得る必要が出てくるので、このマンションを自力で売る必要性が出てきます。
そうなると売りたいマンションは、大手仲介会社には一切掲載されません。
その理由は大手不動産会社に載ると他社が買い手を見つけてしまう可能性があるからです。
「仲介手数料無料」にするということは、結果的にクローズドされた形になり、掲載されるのはその仲介会社の自社ホームページや広告のみとなります。
その結果、広く多くの人がこのマンションのことを知る機会を失うのです。
希望価格より安く売却される
狭い範囲での宣伝になると、本来買いたい思いがある買主までこの情報が届かず、結果的に売れる価格よりも安く売却されてしまう可能性が高くなります。
こうなってしまうと、マンションを売却する側としてはメリットがありません。
最高価格で買ってもらうことで仲介手数料はペイできる
仲介手数料はかなり高額ではありますが、宣伝をしっかりし、情報を隅々まで行き届くと、最高の価格を提示したお客さんに売却できます。
そうなるとクローズドよりもはるかに大きな売却ができ、結果的に仲介手数料の分までもペイできるのです。
一見すると「仲介手数料無料」は魅力的に感じてしまいますが、結果的に損をするということがほとんど。
売り手の立場になっているようで実はそうではないということを知っておきましょう。