マンションを売却することになった理由を尋ねるとその理由の多くは「生活面での変化」が中心です。
理由がライフスタイルの変化だけだと特に問題はありませんが、中にはマンションそのものや、その周辺に問題があり仕方なく売却するという流れになったという方もいます。
今回はどのような理由でマンション売却に至ったかについてまとめてみました。その理由から購入希望者はどう見ていくかについて紹介します。
生活面での変化が理由の場合
マンション売却のほとんどがライフスタイルの変化が主な理由です。仕方がないとは言え、マンションそのものの問題ではありません。
- 主人(同居人)が転勤することになったから
- 子供が大きくなったり、2人目が生れて部屋が狭くなったから
- 介護のため実家で家族と同居するから
- ローンが支払えない
- 相続による財産整理のため
主人又は同居人による転勤
最も多いのが一緒に生活している人が転勤になった場合です。
これは転勤がなければそのまま売却することがなかったということで、生活面の変化にあたります。
子供が大きくなった、2人目が生れて部屋が狭くなった
子供が2人、3人となると部屋の割り当てが難しくなります。
元々二人向けのマンションの場合は、このタイミングで売却しないと、毎日の生活が窮屈になりがちです。
逆に子供が大きくなり独立した場合にも、部屋が広すぎたり大きすぎるから売却を考えるという理由もあり得ます。
介護のため実家で家族と同居する
家族の老後問題での売却です。これも生活面での変化になります。介護がなければそのまま住み続けることでしょう。
相続による財産整理
相続税対策など税制改正が関係しています。この場合早く売りたいという思いが働きます。
ローンが支払えない
自分又は同居人が仕事の変化、例えばリストラなどでローンが支払えなくなったというライフスタイルの変化考えられます。
その他「結婚」「離婚」「出産」などもあります。どれも自分もしくは同居人、家族の生活面の変化が関係しています。
マンションの問題、近隣との問題がある場合
ライフスタイルの変化以外にあり得るとしたら、そのマンション自身の問題や、近隣の問題を抱えていることが考えられます。
購入希望者の立場からすると先に知りたいという思いがありますが、このような場合は理由が表に出ず隠れていることが多いです。
- 近隣の住人の問題
- 隣に別のマンションが建設される
- マンションが欠陥、又は問題がある
近隣住人の問題
マンションの場合、上の階、下の階、両隣などの住人の問題があり売却を考えている方もいます。
折角、室内には満足しているのに、周囲の人がタバコを吸う人が多いという理由なども、自分が吸わない場合はあり得ます。
住人とのトラブルまでには至っていないけど、やはり共同住宅になるので、そのあたりのトラブル、又はトラブル寸前による売却もあり得ます。
購入希望者は
- 中古マンションとして購入を希望している方は、どのような人が住んでいるかを売主や住人にリサーチしましょう。
- 管理人や住人に、騒音やトラブルなどを聞いてみましょう。
隣に別のマンションが建設される
住んでいるマンションの隣にある空き地に別のマンションが建設される予定があるから、又は建設されたから、というのがその理由です。
これは私も経験があります。「空き地には建物は建たない」という話を聞いていたので購入したものの、5年以上経ち突然マンション計画ができたというのがありました。
直後だったらクレームを言ったかもしれませんが、5年ぐらいたっていたので当時は諦めモードでした。
隣にマンションが建設されると、ある日から自分の部屋に太陽が全くあたらなくなります。そうなると生活が一変してきます。
購入希望者は
- 空き地の利用計画を事前に確認しよう
- 市役所で道路計画・ハザードマップを確認しよう
- 周囲の騒音や交通をチェックしよう
マンションが欠陥、問題がある
実施に住んでみてわかったこと、思ったより壁が薄いとか、ノイズが大きいとか毎日生活していくことが難しいという判断がなされた時にあり得ます。
購入希望者は
- 共有部分の管理を、清掃面や住人のマナーなどから現地で確認しよう
- 設計会社、施工会社の名前をチェック
- ひび割れ、設備を時間をかけてチェック
- プロの建築士に同行してもらい確認してもらおう
最後に
重要な問題があったマンションについては、仲介会社から「重要事項説明書」で説明する必要がありますが、マンション売却の理由については表面と裏面があったりして、理由は一つでなかったりもします。
マイナス面が隠れていいることもあるので、そのあたりはどうしてもわかりづらいところではあります。
しかしほとんどの売却理由は、前半に紹介した生活面での変化がほとんどなのですが、後半に紹介したマンションやその周辺の問題がないとは言い切れないので、売主、管理人、近隣住人に直接きいたり、プロに同行してもらったりして、納得いくまでチェックするということが重要だと思います。
でないと、後で「あの時確認しておけば良かった」ということにもなります。高い買い物なので慎重に探すようにしましょう。