マンションや住宅などの不動産購入には、その住宅の価格以外に契約や住宅ローンの手続きなどの諸費用が必要になります。
この諸費用は、一般的には住宅ローンの対象外になるので、あらかじめ現金で用意しておく必要があります。
諸費用の種類や、いくらお金を用意しておくのが良いのか?についてご紹介します。
諸費用の内訳
マンションや一戸建てなどのマイホームを購入した時に、全員が必要になるのが諸費用です。
いざ購入した時に諸費用の準備をしておかないと負担増になるので、購入前に知っておき購入までお金を現金で用意しておきましょう。
1.契約にかかる諸費用
売買契約時には印紙税がかかります。契約書に貼付する印紙代のことです。
契約額によって金額がアップしますが、だいたい1万円ぐらいが必要になるのでご注意ください。
2.住宅ローンを借りるのに必要な諸費用
- 融資事務手数料:3~5万円程度
- 住宅ローン保証料:借入額の2%
- 団体信用生命保険料
- 火災保険料
- 地震保険料
- 印紙税:2万円
- 中間融資金利
- つなぎ融資
- 登記費用(表示登記、所有権、保存・移転登記、抵当権設定、司法書士への報酬)
- 登録免許税
融資事務手数料から地震保険料までは銀行の場合に必要です。フラット35などは別。
ネットで住宅ローンを契約すると印紙税が不要に
住宅ローンの契約の時に必要な印紙税2万円(1,000万円〜5,000万円以下の借入)は、最近ではインターネットで契約できる住宅ローンが登場しています。
このネット契約の場合は住宅ローンの契約書に貼る印紙税が不要になるので2万円お得です。
ただし利用できる銀行は三菱東京UFJ銀行、住信SBI銀行、じぶん銀行など、今のところ限られています。
住宅ローン保証料
住宅ローン保証料とは、住宅ローンを支払えなくなった場合に、保証会社が銀行に対して支払いを約束する保証です。
保証料と購入したマイホームを担保にします。保証会社が担当します。詳しくは下の記事にまとめました。
生命保険料
生命保険料とは、住宅ローンを組んだ契約者に万が一のことがあった場合に、ローンの残り分が免除される保険料です。
登記費用はたくさんかかれていますが、権利を登記するのに必要な費用です。
印紙税は売買契約以外に住宅ローンの契約にも印紙税がかかります。2万円ぐらい。
住宅ローンを借りるのに必要な諸費用は、合計30万円ほど必要になります。
3.新居に住むために必要な諸費用
引っ越し代や家具代など。他にも追加購入したものを指します。
4.その他の費用
- 仲介手数料:不動産仲介業者に支払う手数料
- 不動産取得税:不動産取得後に、一定期間経過すると納付書が送付される
仲介手数料は不動産会社に成功報酬として支払う金額です。中古マンションや中古住宅の場合は必要になります(一部例外あり)。
仲介手数料の計算方法
- マンションの価格×3.24%+64,800円
例えば3000万円の中古マンションを購入した場合は、約103万円の仲介手数料がかかります。
中古を購入する場合、仲介手数料が一番大きな諸費用であることがよくわかります。
※仲介手数料は消費税込みの金額
不動産取得税は軽減措置があり、自治体に申告すれば税額が0円になるケースが多数あります。
中古の場合、築年数によって控除額が変わるため、古い物件は不動産取得税が多くなることもあります。
どちらも必要に応じて必要になる費用です。
参考:中古物件の購入でも、新築並みに税金優遇措置が受けられる
5.不動産を所持していると必要になる費用
- 固定資産税
- 都市計画税
購入時だけでなく、所持している間はずっと支払う必要があります。
参考:住宅を購入すると毎年支払う税金と一度だけの税金がある、その種類とは?
費用はいくら用意しておく必要があるのか?
以上紹介した諸費用は合計するといくら必要なのかが気になってきます。住宅ローンとは別に用意する必要がありますからね。
不動産価額の5%~10%を目安に、マイホーム購入時の頭金とは別に用意する必要があります。
目安は新築マンションなら5〜7%、中古マンションなら仲介手数料が含まれるので10%ぐらい。
諸費用は自分で現金で用意するようにしましょう。諸経費を融資してくれる金融機関もありますが、金利が割高になり債務が膨らんでしまうからです。
不動産価額が異なるので一概には言えませんが、最低でも150〜200万円、平均で300万円ぐらいは必要になりそうです。
まとめ
マイホーム(マンション購入や住宅購入)に必要な諸費用の内訳といくら用意しておくのが良いのかについて一例をご紹介しました。
マイホームというのは、ただその金額だけを支払えばよいというわけではなく、手続きや契約、引っ越し代、家具代、そして維持していくための費用が必要なのが、まとめてみるとよくわかります。
特に貯金の全額を頭金に使うのは要注意!今回紹介した頭金やいざという時のための貯蓄は残しておきたいところです。
持ち家を維持していくためには色々と費用が必要になりますね。これらの諸費用は現金で購入前に準備しておきましょう。