2025年の大阪万博「EXPO25(2025年日本国際博覧会・エキスポ2025)」開催により、鉄道の交通アクセスが大きく様変わりします。
特に変更されるのは①大阪メトロ中央線と②JRゆめ咲線、③京阪中之島線の延伸です。
現時点でわかっている範囲での大阪万博周辺の鉄道整備についてまとめてみました。
※新型コロナウイルス感染拡大により、大阪万博や交通整備に遅れが出ているため、今後変更や延期される可能性もあります。
追加情報:この記事の最後に以下の最新情報を追加しました
- JR西日本は「新大阪→うめきた(大阪)→西九条→JR桜島駅」に臨時列車を運行、桜島駅からはシャトルバス
- またはJR弁天町駅で大阪メトロに乗り換える
大阪メトロ中央線がコスモスクエア駅から夢洲駅(仮称)まで延伸
2025年大阪万博は夢洲で開催されます。
舞洲までの交通手段として、まず最初に計画されているのが大阪メトロ中央線の延伸です。
現在、大阪メトロ中央線は「コスモスクエア駅」が終点ですが、そのまま北港テクノポート線として「(仮称)夢洲駅」まで延伸予定になっています。
- 九条駅→弁天町→朝潮橋駅→大阪港駅→コスモスクエア駅→(仮称)夢洲駅[終点]
これまで「コスモスクエア駅」は南側に行くニュートラムに乗り換えでしたが、北側にある夢洲に行く場合は、そのまま中央線に乗ったまま「(仮称)夢洲駅」まで行くことができるようになります。
予定では2024年に延伸予定になっており、その後は夢洲周辺の商業施設やマンションなどの不動産開発も計画されています。
JRゆめ咲線が桜島駅から舞洲駅と夢洲駅まで延伸予定(変更あり)
「ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)」行きの電車でお馴染みのJRゆめ咲線。JR環状線からは西九条駅で乗り換えします。
現在、ゆめ咲線の終点はUSJがある「ユニバーサルシティ駅」の次の駅「桜島駅」までですが、条件次第で延伸の予定があることをJR西日本は発表しました。
その条件とはIR誘致が決まること。
IR誘致が決まれば、桜島駅から(仮称)舞洲駅、(仮称)夢洲駅まで延伸するという計画があります。
- JR西九条駅→安治川口駅→ユニバーサルシティ駅→桜島駅→(仮称)舞洲駅→(仮称)夢洲駅
新型コロナウイルス感染拡大により、当初のプランが変更されました。
(JR西日本が2022年11月に駅整備と運行計画を発表しました。この記事の最後に追記しているので続けて読んで下さい。)
京阪中之島線が中之島駅から九条駅まで延伸し大阪メトロに乗り入れ
京阪中之島線は「中之島駅」以外はそれほど利用されていません。
なんとか中之島線の利用者数を増やしたい京阪ホールディングス(HD)は、将来夢洲方面に延伸案を計画していました。
最初に出たのは「西九条駅」を経由し夢洲に延伸する計画です。西九条駅はJR環状線、JRゆめ咲線、阪神が乗り継いでいることから京阪は希望しています。
しかし当初予定した西九条駅から、最近は大阪メトロ「九条駅」停車に計画を変更しています。
京阪ホールディングス(HD)は夢洲のIR誘致が決まれば、中之島駅から大阪メトロ中央線の九条駅につなぐという案をだしています。
九条駅から夢洲までは大阪メトロ中央線にまかせるという考えです。
IR誘致が決まった場合、構想ではIRが開業される2024年までに中之島駅から九条駅まで延伸。その後、九条駅から西九条駅に延伸するという二段階計画を発表しました。
- 九条駅:大阪メトロ中央線「九条駅」に乗り換えができる(2025大阪万博、IRなど)
- 西九条駅:JR環状線、JRゆめ咲線、阪神電車「西九条駅」に乗り換えができる(USJ観光客)
地図で確認したところ、九条駅と西九条駅の両方を延伸するプランの場合、九条駅から西九条駅を通るには直角に曲がる必要があります。
ただ独自に夢洲まで行くよりは、JRや大阪メトロ中央線と経由する方が確実に利用者数が増えます。
国内旅行者や外国人観光客がUSJの後に京都に移動するということが可能になります。
大阪メトロ「九条駅」までの延伸2023年内に決定
2023年5月16日に京阪ホールディングスの加藤好文会長が、産経新聞のインタビューで、2023年内に大阪メトロ「九条駅」までの延伸についての最終決定することを発表しています。
新型コロナウイルス感染拡大により鉄道整備計画が難しくなる
ここからは追記になります。
新型コロナウイルス感染拡大により、2025年大阪万博やカジノを含んだ統合型リゾート(IR)の計画が順調に進まなくなっています。
「遅れるカジノ誘致、夢のIR特急は…鉄道整備計画に暗雲」によると、2020年7月現在、大阪メトロ中央線の延伸は決定しているものの、JRと京阪の延伸計画は暗礁に乗り上げています。
- 大阪メトロ中央線:延伸決定
- JRゆめ咲線:IR開業前提だが、そのIR誘致が難しくなっている
- 京阪中之島線:IR開業前提、事業性を見極めて決定→九条駅への延伸計画が内定(2023年5月16日追記)
JRも京阪も夢洲のIR誘致が前提となっていますが、新型コロナウイルス感染拡大以降、鉄道会社自体の経営が難しくなっているのと、世界中のIR事業者が閉鎖に追い込まれており、日本参入が難しくなっているという2点から鉄道延伸が後回しになっているのが現状です。
この状態で進めば、2025年の大阪万博は、大阪メトロ中央線のみの延伸となり、夢洲への輸送手段が限定されてしまいます。
大阪メトロは混雑するので、バスの本数が増えそうです。
追加情報:JR西日本は「新大阪→うめきた(大阪)→西九条→JR桜島駅」に臨時列車を運行、桜島駅からはシャトルバス、またはJR弁天町駅で大阪メトロに乗り換える
JR西日本は2022年11月18日(金)に3年後の「大阪・関西万博」に向けての駅整備と運行計画を発表しました。
参考:「2025年大阪・関西万博」に向けた取り組み〜万博アクセス輸送(JR西日本:PDF)
- 「新大阪→うめきた新駅(大阪)→西九条→桜島」の臨時列車を運行
- JR桜島駅からは、西日本JRバスと連携しシャトルバスを運行
- JRゆめ咲線も1時間あたり最大12本に増発
- JR桜島駅は利用客増加に備えて改良工事を行う
- JR西九条駅はホーム柵を設置
- JR弁天町駅に大阪メトロ中央線「弁天町駅」に乗り換えできる新駅舎と新改札口を整備
以上のことから、新大阪や大阪から「大阪・関西万博」に行く場合は以下の2種類があります。
- 臨時列車で桜島駅まで行き、シャトルバスに乗り換えるプラン
- JR弁天町駅から大阪メトロに乗り換えて夢洲駅に行くプラン