マンションがどんどん建設される中、そのマンションが近い将来、資産的価値を維持できるのかどうかが重要になってきます。
資産価値を維持、又は高めるためには立地条件が特に重要です。
下の記事は中古マンションですが、新築マンションにも当てはまります。詳しくは下の記事をあわせて読んでみてください▼
関連:中古マンションの選び方の基本。立地条件・耐震・管理の長期的視点が重要
資産価値の観点から見ると、立地条件以外にも周辺環境も重要です。
では、これから購入するマンションは資産価値はどうなるのか?そのマンションの未来を想像できる視点を持っておきましょう。
マンションの未来を予測するための3つの視点①用途面積、②周辺環境、③建ぺい率、容積率について紹介します。
1.用途面積
用途面積とは都市計画法に基づく土地利用計画の一つで、その土地ごとの用途に制限を加えて、建てられるもの、建てられないものとを規定したものになります。
用途地域は12種類に区分けされていて、大きく住居地域か商業地域・工業地域に分かれています。
静かな環境を求める住居地域の方がより厳しいルールが定められています。マンションは12地域の内、11地域で建てられます。それぞれの高さ制限や周辺に建てられる施設などが関係してきます。
では資産価値を維持するためのマンション選びを考えた時に、より静かな環境で安全なエリアを求めている人が多いのは間違いありません。
例えば規制が厳しい「第一種・第二種低層住居専用地域」だと、そこに建っているマンションは低層階マンションです。
周囲は静かなエリアで、長く快適に住むことができます。また、その場所に建てられる建築物の規制もあるので、突然隣に大型ビルや工場ができるという心配もありません。
もし将来マンション売却することがあっても、このエリアであれば比較的高い価格で売ることができることが想像できます。
12種類ある用途地域について詳しくは下の記事にまとめています。あわせて読んでみてください▼
関連:マンションや一戸建て探しには先にその土地の用途地域を確認しよう
2.周辺環境
次にそのマンションがある周辺環境が重要です。駅から近いか?周りにどんな施設があるか?という「立地条件」以外に、高層建築物や工場がないという「周辺環境」が特に重要です。
マンション周辺の環境についての将来をイメージするときに、まず考えるべきことは「住居の近隣にマンションが建設されないか?」、「大きな道路ができないか?」といった環境悪化につながる危険性です。
- 近隣にマンションが建設される→採光、人が増える、ノイズ
- 近隣に施設が建設される→夜まで賑やか、人が増える、ノイズ
- 大きな道路ができる→ノイズ、車や人の数が増える
希望するマンション周辺の「用途地域」を先に調べ「これから建てられるものの可能性」を想像し、実際に何度も現地周辺を歩きチェックしましょう。
昼以外にも、夜歩くとわかることもあります。
3.建ぺい率・容積率
建ぺい率とは、敷地面積に対して建てられる建物面積の割合のことです(上の図参照)。
それに対し容積率とは、建物の各階の床面積合計(延べ床面積)の割合のことです(上の図赤い部分参照)。一戸建ての場合は1階と2階の床面積の合計になります。
建ぺい率と容積率の関係について詳しくは下の記事に詳しく紹介しているので、あわせて読んでみてください▼
関連:土地に建てられる家の広さや階数は建ぺい率と容積率が関係、その計算方法
建ぺい率が大きければそれだけ敷地ギリギリまで建物を建てることができます。また容積率が大きければそれだけボリュームのある建物を建てることができます。
もし建ぺい率や容積率の割合に対し実際の建物が小さい時は、もし将来中古マンションの建て替えがあった場合に住居者数を増やすことができるので、以前の時よりも住む人が増え建築費を軽減することができるのです。
まとめ
マンションを探す時はまずそのマンションの用途面積や周辺環境を知ることで、今後この周辺がどうなる可能性をもっているのかをイメージしておきましょう。
また、実際に足を運び、空き地があれば何が建てられる可能性があるのかを理解できると思います。そう考えると、このマンションを買うべきか、やめておくかの選択の一つになります。
そして中古マンションであれば建ぺい率・容積率も計算し、建て替えの可能性を考えておくことも必要です。その時は今よりも大きなマンションを建てられるのかというような考えをイメージすることもできます。
建ぺい率・容積率についてはなかなか可能性は低いのですが、用途面積、周辺環境は近い将来に起こりうることなので、先に未来をイメージし取り捨ての判断が必要です。