賃貸マンションと比較して安かったからと安易にマンション購入をしてしまうと、購入後に予想以上に維持費の支出が多いことに気づかされます。
マンション購入者にとっての維持費とは、①管理費、②修繕積立金、③固定資産税・都市計画税、④駐車場・駐輪場・インターネット代を指します。
駐車場・駐輪場は持っている人だけがかかる必要ですが、それ以外に管理費、修繕積立金、固定資産税は支払う必要があります。
これらをまとめると結構な金額になるので注意しましょう。もし賃貸マンションと比べるなら、この4つを含んだ金額で比較してみて下さい。
ローン返済以外に毎月維持費をいくら支払う必要があるのかについてご紹介します。。
1.管理費
管理費とは、マンションの共用部分の掃除や点検、設備などに使う費用です。管理会社が担当するため、管理会社への報酬も含まれます。
共用部分が多いマンションほど管理費が多くなるのことが多いので注意しましょう。コンシェルジュがいるマンションは高くなる傾向があります。
ただ、超大型マンションの場合は住人が多いので、その分管理費が安くなることもあります。
- 基本的に費用は一定
- ゴミ収集・処理、清掃、窓口、管理会社への報酬など
参考:マンション管理費とは?共益費との違い、一体何に使われているの?
2.修繕積立金
修繕積立金とは、マンションの外壁や給排水設備の修繕、屋上の防水工事などの修繕の為に、毎月一定額を管理組合が管理組合が各住人から集める費用のことです。
5年、10年など何年かに一度だけ計画的に行われるものです。例えば外壁塗装や屋上、入口(エントランス)などの大規模修繕です。
基本的に金額は一定ですが、ある年数ごとに段階を踏んで値上がりするマンションもあります。どうしても年数が経つとマンションを維持するのが大変です。
国土交通省のガイドラインによると、15階未満の中規模マンションの場合、修繕積立金の1㎡あたり約200円前後だと書かれています。
例えば、75㎡のマンションだと、75㎡×200円=15,000円になります。
新築マンションの場合は1万円以内であっても、いつかは値上げされると思っておいた方が良いかもしれません。
- 基本的に一定額
- 最初は比較的安い
- 大型マンションの場合は修繕積立金が安い場合がある
- 途中から値上がりの可能性が高い
今回は新築マンションについて書いていますが、中古マンションだと下のようなこともあるので注意しましょう。
参考:修繕積立金が安い場合は要注意、中古マンション購入前に知っておきたいこと
3.固定資産税・都市計画税
マンションの土地や形によって税金が変わってきます。固定資産税は市町村税(地方税)の一つ。都市計画区域の土地と建物については、都市計画税も課税されます。
そのマンションの立地次第では、評価額が異なるため、税額は大きく変わってきます。
- 固定資産税:土地建物の評価額×1.4%
- 都市計画税:土地建物の評価額×0.3%
新築マンションだと固定資産税は高くなります。その後年数が経つと減価償却が進むので、固定資産税は安くなっていきます。
ただ最近は新築の場合、当初5年間は半額になります(長期優良住宅の場合は7年)。中古も築5年までだと軽減されます。
毎年4月~5月に納税通知書が届き、一括払いか年4回に分けての税金を納めます。その他、火災保険料もあります。
詳しくは下の記事にまとめています▼
4.駐車場・駐輪場・インターネット代
駐車場・駐輪場は、車や自転車の所有者のみ費用が発生する
駐車場は自動車を保持者、駐輪場は自転車保持者のみにかかる費用です。
インターネット料金
インターネット代は、各マンションによって費用の発生が異なります。
- 全員一律同額
- 保持者のみ
- 個人でインターネット工事から始める必要がある
- 無料
以上の4つです。駐車場代や駐輪代、インタネット代金、これらも毎月支払う必要があります。
まとめ
新築マンションを買ったものの、毎月の支出が多い理由は以上の4つの維持費を支払う必要があるからです。
物件価格3,000万円の場合、①管理費、②修繕積立金、③固定資産税・都市計画税、④駐車場代・インタネット代をあわせると、20年で約800万円も必要だと言われています。
固定資産税は下がっていきますが、修繕積立金はある段階で引き上げがある可能性があることを知っておきましょう。